
LPOはいくらかかる?内製化した場合・外注した場合の費用感をご紹介
LPOは、Webサイトのランディングページを最適化し、訪問者を顧客へと変えるための最善の手法とされています。そのためこれから本格的にLPOに取り組んでいきたいという方もいるでしょう。ただそこで気になってくるのが費用面。取り組むにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
そこで本記事では、LPOを自社で行う際、また外部に委託する際の具体的な費用面をベースに、内製化・外部委託のメリットデメリット、コストを抑えつつも効果的なLPOを行うための方法について解説していきます。費用対効果を最大限に引き出すためにも、費用面を理解してLPOに取り組んでみましょう。
LPOを行う際の費用はどれくらいかかる?
LPOを実施していくには費用が発生しますが、具体的な金額はLPOの実施方法により大きく変動します。
「内製化したい」「外部に委託したい」と、運用状況や実施目的によって異なりますし、始める前にしっかりと費用対効果を検討することが重要です。
【1】ツールを利用する場合の費用感
外部に委託せず自社内でLPOを行う際は、専用のLPOツールを利用することが一般的です。Webサイトのユーザビリティを改善したり、コンバージョン率を上げるためにも重要な手段となりますが、利用するには一定の費用が必要となってきます。
初期費用 | 継続費用 |
---|---|
約10万円前後 | 約2〜5万円(月額) |
初期費用
まず考慮すべきは初期費用です。ツールの導入には、ライセンスの購入費用や初期設定費用が発生します。これらはツールの種類や機能、提供会社によって異なりますので、自社のニーズや費用面に合ったツールを選ぶようにしましょう。
継続費用
ツールの利用には月額もしくは年額の使用料のほか、メンテナンス費用やアップデート費用なども継続的にかかります。
ツールの使用によって得られる効果を最大化するためには定期的な分析・改善活動も必要であり、それを行うスタッフの人件費も発生します。
【2】LPO代行会社に依頼する場合の費用感感
外部のLPOコンサルティングやLPO代行会社に依頼するパターンもあります。
自社内で専門知識やリソースが不足している場合に有効な手段となるでしょう。業者によって、また委託の範囲によって料金は変わってきます。
初期費用 | 単発利用 | 継続費用 |
---|---|---|
数十万円〜数百万円程度 | 約5〜20万円 | 約10~30万円(月額) |
初期費用
初回のコンサルティング費用や、LP設計・LP制作の費用などが含まれており、具体的な金額は業者や依頼内容によりますが数十万円から数百万円程度と言われています。
業者によっては初期費用の中に最初の数ヶ月分の運用費用を含んでいるところもあるのでしっかり確認しておきましょう。
単発利用
長期契約でなく単発で依頼することも可能です。
一般的にはプロジェクト単位で設定されるため範囲は広範にわたり、依頼内容や利用期間によって費用は大きく変動します。
基本的なサービスとしては既存LPの改善提案や実装が含まれており、数万円から数十万円の範囲で設定されています。
継続利用
こちらは毎月発生する費用で、LPの運用や改善、レポート作成などが主な作業となります。こちらも業者や依頼内容により異なりますが、1ヶ月当たり数万円から数十万円程度が一般的です。
業者によっては成果報酬型プランを提供しているところもありますので、最適なパートナーを見つけるためにも複数の業者に相見積もりをとって比較検討しましょう。

LPOは内製化すべきか、外注すべきか
LPOを実施する際に、内製化すべきか外注すべきかという問題に直面する企業は多いでしょう。これを判断するには、自社のリソースや専門性、費用対効果を考慮する必要があります。
内製化のメリット | 内製化のデメリット |
---|---|
・企業方針に合わせて対応できる ・データの秘密保持にも安心 ・長期的な視点でコスト効率が良い |
・スキルを持つ人材が社内に必要 ・人材育成に時間と労力がかかる ・人材教育などのコストが発生 |
外部委託のメリット | 外部委託のデメリット |
---|---|
・プロフェッショナルに任せられる ・最新の対策や施策を実装できる ・人材育成に必要なコストを削減 |
・費用が高い ・情報の漏洩が懸念 ・自社商品への理解度が乏しい |
内製化するメリット
LPOを内製化することの最大のメリット、それはビジネスニーズに即応する自由度を高められることです。
自社の専門家が直接対応することで、市場の変化や競合状況、企業の方針変更などを見ながら迅速かつ柔軟に最適化していけます。データの秘密保持という観点でも、外部を挟むより安心できるでしょう。
ほかにも自社でスキルを保持・育成できるため、長期的な視点で見るとコスト効率も良くなるという点もあげられます。
内製化するデメリット
LPOは単にページデザインを変更するだけではなく、コンバージョン率向上のための戦略立案や、効果測定のためのデータ分析能力が必要となります。こういったスキルを持つ人材が社内にいない場合、内製化は難しいでしょう。
内製化しようと人材を育成するのも簡単ではありません。専門的な知識や技術を習得するのも、新しく雇用するにも時間と労力がかかります。
内製化には初期投資が必要です。LPOを行うためのツール購入や人材教育などのコストが発生しますので、こういったコストを考慮に入れた上で、内製化が経済的に合理的かどうかを検討しましょう。

内製化する際におすすめのツールを紹介
LPOを内製化する場合、効率と正確性を高めるためにもLPOに必要な機能を備えた専用のツールを利用するべきです。本セクションでは、内製化におすすめのLPOツールをいくつかご紹介いたします。
A/Bテストやマルチバリエイトテストを利用して改善点を特定
A/BテストやマルチバリエイトテストはLPOの基本となる手法の一つです。ユーザーがWebサイトやLPでどのような行動を取るかを検証し、最適化の方向性を示します。
おすすめはFlipdeskやVWO。テスト以外にも様々な機能を使えますので、費用対効果を高めながら効果的に最適化を進められるでしょう。
・Flipdesk:月5万円〜
Web接客ツールに付帯したABテスト、シナリオ設定や成果の検証など
・VWO:月額約15万円~
簡易テスト作成、ヒートマップ、多変量テスト、セグメント設定など
ヒートマップツールを使ってユーザーの行動を視覚化
ヒートマップツールは、ユーザーのサイト内での行動パターンを視覚化できるツールです。ミエルカヒートマップやPtengineといったツールでは、ユーザーがどの部分をクリックしたり、どこを最も長く見ているのかなど、具体的な行動を「熱」の形で表現できます。プランにより費用は異なりますが、お手頃価格で利用できる点が魅力的。無料プランもありますので、そこから検討していくのも良さそうです。
・ミエルカヒートマップ:月額9,800円〜(無料プランあり)
スクロールヒートマップ、レコーディング機能、分析機能、A/Bテストなど
・Ptengine:月額4,980円〜(無料プランあり)
ヒートマップ、アクセス解析、A/Bテスト、コンバージョン計測など
LPO代行会社に委託するメリット
LPOを外部委託することのメリットとといえば、やはり専門的な知識と経験を持つプロフェッショナルに任せられることでしょう。最新のSEO対策やユーザビリティ改善策を迅速に実装できます。
また自社のリソースを他の重要な業務に集中させられることも利点であり、専門知識を必要とするLPOを社内で行うとなると学習コストや時間がかかりますが、外部委託すればその手間を省くことができます。
他にも、外部の視点を取り入れることで新たな発見や改善点を見つけ出せる可能性があるなど様々なメリットを得られます。
LPO代行会社に委託するデメリット
主なデメリットとしてあげられるのはコストです。専門的な知識と経験を持つプロフェッショナルなLPO業者に依頼する場合、それ相応の費用が発生します。他にも大切なデータを外部に委託するということで、情報の漏洩が懸念されるだけでなく、不適切に取り扱われる可能性もあります。
自社のWebサイトや商品に深い理解を持つ社内スタッフと比べ、業者の理解度は必ずしも十分であるとは限りません。結果が期待したものとは異なるという場合もあるでしょう。

費用を抑えながら最適化していくコツ
LPOを行う上での費用はどうしてもかかってしまうもの。コストを抑えながら最適化を行うための鍵は、効率的な戦略と適切なリソースの管理にあります。
目標を明確化して無駄な費用やリソースを減らす
まずは目標を明確に設定し、その目標にどうしたら最短距離で辿り着けるか検討しましょう。
皆様のビジネスにとって効果的なLPOを理解し、実装するために必要なリソースを適切に配分できれば、無駄な時間やリソースを浪費することなくコストを抑えて最適化していけるはずです。
内製化を検討する
専門知識が必要な場合、外部リソースを利用することもありますが、有識者がいれば一部の作業を自社で行うことも可能です。特定のタスクやプロジェクトを外部に依頼する代わりに、社内のリソースとスキルを活用してカバーできればコストを大幅に削減できます。
ただ、内製化を検討する際には必要なスキルと知識を持ったスタッフが十分に揃っているか、またそのスタッフが新たなタスクをこなすのに十分な時間とリソースが確保できるかを考慮する必要があります。
「即座に効果が出るわけではない」と認識
LPOは試行錯誤を繰り返していくものですので時間と労力を要しますし、結果が出るまでに時間がかかります。
すぐに結果が出ないからといって途中で方針を変えるのではなく、根気強く検証と改善を繰り返していくことが大切です。その上で戦略的なアプローチを取り、無駄な出費を削減していきましょう。
まとめ
本記事ではLPOを行う際の費用感をはじめ、内製化・外注する際のメリットやデメリット、おすすめツールの費用などについて解説いたしました。
これからLPOを本格的に行っていきたい方、LPOの費用面が気になる方にとって有益な情報となれれば幸いです。最適なLPOはビジネスを成長させるための強力な武器となりますので、これらの知識を活用し成果を最大化させていきましょう。
▼LPOの基本情報をおさらい▼