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BtoB製造業必見!GA4で診断「サイトから問い合わせがこない」5つの原因と改善策

作成者: 吉原 緑子|2025年04月18日

「Webサイトからの問い合わせ数が増えない」「GA4を導入しているがあまり分析できていない」とお悩みではありませんか?このような問題に直面しているBtoB製造業は少なくありません。デジタルマーケティングの重要性が増す現代において、この問題を放置することはビジネスチャンスの喪失につながる可能性があります。

本記事では、GA4を活用したサイト診断を通じて、BtoB製造業のサイトで問い合わせがこない原因を明らかにしたうえで、具体的な改善策を提案します。BtoB製造業の経営者様やWebマーケティングご担当者様は、ぜひご一読ください。

BtoB製造業のWebサイトを運営しているなかで、「サイトへのアクセス数は順調に増えているのに、問い合わせ数が思ったほど伸びない...」と感じたことはありませんか?このような状況は多くの企業が直面する課題ですが、GA4(Google Analytics 4)を活用することで、解決への道筋が見えてきます。

まず、GA4は従来のアナリティクスと比較して、ユーザーの行動をより詳細に追跡可能です。特に、ユーザーがどのページで離脱しているのか、どのコンテンツがエンゲージメントを引き起こしているのかといった情報を明確に把握できます。このデータをもとに、問題のあるページやコンテンツを特定し、改善策を講じることが可能になるというわけです。

たとえば、以下のようなケースが考えられます。

また、GA4のイベントトラッキング機能を利用すれば、ユーザーがどのボタンをクリックしているのか、どのリンクを辿っているのかを詳細に分析できるため、ユーザーの行動をより深く理解することができます。これにより、意思決定者と設計担当者、購買担当者といったターゲットの階層ごとにニーズを的確に捉えたコンテンツを作成することができ、結果として問い合わせの増加につながります。

つまり、GA4を活用することで、単なるアクセス数の増加にとどまらず、具体的な改善策を講じるためのデータを収集し、BtoB製造業における問い合わせ数の向上を実現することが可能となるのです。

ある機械部品メーカーは、Webサイトを活用した営業戦略を強化するため、GA4を導入しました。従来の分析ツールでは取得できなかった詳細なユーザー行動データをGA4で収集し、これを基に顧客のニーズを的確に把握することに成功しました。特に注目すべきは、特定のページへの訪問者の流れや滞在時間、直帰率などのデータを詳細に分析することで、ユーザーがどのような情報を求めてサイトを訪れているかを明確にした点です。これにより、訪問者が求める情報をよりわかりやすく、アクセスしやすい位置に配置するためのサイト構造の改善を行えるようになりました。

さらに、GA4のイベントトラッキング機能を活用し、問い合わせフォームの利用状況やボタンのクリック率をモニタリングしました。これにより、問い合わせフォームの配置やデザインを最適化し、ユーザーがスムーズに問い合わせを行える環境を整えることができました。結果として、ユーザーの利便性が向上し、実際に問い合わせ件数が以前の2倍に増加したそうです。

このように、GA4を用いた詳細なデータ分析により、Webサイトの改善点を見つけ、適切な施策を講じることで、問い合わせ数の大幅な増加を実現したのです。デジタルマーケティングに力を入れたいBtoB製造業にとっては、非常に参考になるでしょう。

BtoB製造業において伸び悩む問い合わせ数に改善策を講じるには、まず原因を理解する必要があります。

これら5つの原因を見るべきGA4のデータとともに解説しますので、自社での対策にぜひお役立てください。

BtoB製造業のWebサイトで問い合わせがこない原因として最初に挙げられるのは、ユーザーが問い合わせページにたどり着いていないということです。多くの製造業がこの問題に直面しており、解決にはユーザーの行動を理解することが必要です。

GA4を活用し、「ページ別離脱率」を確認することで、どのページでユーザーがサイトを離脱しているのかを把握できます。ページ別離脱率は、次の計算式で算出できます。

ページAの離脱率=ページAからサイトを離脱したセッション数÷ページAのPV数

まず、離脱数を確認する方法は、以下の通りです。
一方、PV数は次の流れで確認できます。

このデータは、ユーザーがどのページで興味を失っているのか、またどのページで次のステップに進むかを決めるのに役立ちます。

さらに、探索>パス探索の流れで「ナビゲーションパス」を分析することで、ユーザーがサイト内でどのような経路を辿っているのかを明らかにできます。典型的なパターンとしては、ユーザーが製品ページから会社概要ページに進み、そこで離脱してしまうケースが多く見られます。この流れでは、ユーザーが問い合わせページに進む動機付けが不足している可能性があります。

問い合わせページに誘導するには、製品ページや会社概要ページに、問い合わせを促す明確なリンクやCTAボタンを設置することが効果的です。また、ユーザーの関心を引き続けるために、製品ページでの情報提供を充実させ、次のステップへの誘導を自然に行う工夫が求められます。

資料ダウンロードで満足している状況も、BtoB製造業のWebサイトにおいて問い合わせにつながらない原因に関係しています。ユーザーは必要な情報をダウンロードすることで満足してしまい、次のステップである問い合わせに進まない傾向が見られます。

この状況を把握するには、GA4のデータを活用することが重要です。「イベント数:ファイルダウンロード」と「問い合わせコンバージョン」のデータを比較し、資料ダウンロード後のユーザー行動を分析しましょう。もしダウンロード数が多いにもかかわらず問い合わせが少ない場合、ユーザーが資料ダウンロードで満足している可能性が高いと考えられます。

この課題を解決するには、資料ダウンロード後に「問い合わせを促すバナー」を表示することが有効です。バナーを設置することで、ユーザーに次のアクションを促し、問い合わせへの道筋を作ることができます。バナーには、問い合わせのメリットや具体的なオファーを分かりやすく記載しましょう。

  • 「資料ダウンロード限定割引」
  • 「製品導入後の無料コンサルティングの提供」

ユーザーが次のステップに進む動機を与えるよう、工夫することが大切です。

BtoB製造業のWebサイトにおいて問い合わせが少ない原因としては、モバイル端末からの問い合わせフォームが使いにくいことも挙げられます。多くのユーザーがスマートフォンやタブレットを利用して情報を検索しているにもかかわらず、モバイルでのユーザー体験が最適化されていない場合、問い合わせの機会を逃してしまう可能性があります。

GA4の「デバイス別コンバージョン率」のデータを確認することで、モバイルデバイスからの問い合わせ完了率がPCの1/3にとどまっているような事実を発見することができます。デバイス別のアクティブユーザーは、ユーザー>テクノロジー>概要の流れで確認できます。

モバイルユーザーにとってフォームが使いにくいことが想定される場合、入力フィールドが小さすぎたり、フォーム全体が画面に収まりきらなかったりすることが考えられます。送信ボタンが押しにくい位置にある、または入力エラーがわかりにくいといった問題も、ユーザーのフラストレーションを引き起こします。ユーザーが途中で離脱しないよう、モバイルデバイスに最適化されたデザインを採用し、フォームの簡素化とユーザビリティの向上を図ることが重要です。

検索キーワードと提供するコンテンツの不一致も、BtoB製造業のWebサイトで問い合わせがこない原因だと考えられます。ユーザーが検索エンジン経由でサイトに訪れる際、彼らの期待に応えるコンテンツがなければ、問い合わせにつなげることは難しいでしょう。

GA4で検索クエリを調べるには、Search Consoleとの連携が必要です。連携設定が終わったら、GA4にログインし、左メニューのSerach Console>検索クエリをクリックします。

このデータを確認することで、ユーザーがどのようなキーワードでサイトに訪れているのかを把握できます。たとえば、「〇〇機械 修理」というキーワードで訪問者が多い場合に、自社が「販売」をメインにしていると、ユーザーのニーズと提供する情報が合致しておらず、問い合わせが発生しにくくなります。このギャップを埋めるためには、サイトのコンテンツをユーザーの検索意図に合わせて調整することが重要です。

具体的には、「修理」に関連する情報を提供するか、あるいはトップページで「販売」に関する明確なメッセージを打ち出すことで、適切なターゲットを惹きつけられます。これにより、検索クエリとコンテンツの整合性が高まり、問い合わせ数の増加が期待できます。

BtoB製造業のWebサイトにおいて、問い合わせが増えない原因には、問い合わせフォームそのものの問題もあります。具体的には、GA4を活用して「フォーム離脱率」を確認しましょう。「form_start」と「form_submit」のイベント数の差を比較することで、ユーザーがどの程度フォーム入力を途中で諦めてしまっているかがわかります。高い離脱率は、問い合わせフォームの設計や内容に問題がある可能性を示しています。

よくある課題としては、いくつかのパターンがあります。

これらの課題を解消するためには、まずフォームの項目を見直し、企業名と名前、連絡先などの必要最低限の情報だけを求めるようにすることが重要です。また、必須項目を明確に表示し、簡潔でわかりやすい説明を添えることでユーザーの負担を軽減できます。これにより、フォームの使いやすさが向上し、結果的に問い合わせ数の増加につながるでしょう。

問い合わせが伸び悩む原因を把握できたら、改善策に取り組みたいところです。

ここからは、これら4つの改善アクションをBtoB製造業向けに紹介していきますので、参考になさってください。

BtoB製造業のサイトから問い合わせを増やすために、まず実施したい改善策としては、問い合わせページへの“目立つリンク”の追加が挙げられます。なかでも、全ページのヘッダーやフッターにCTA(Call to Action)ボタンを設置することは、非常に効果的です。簡単にアクセスできる位置にCTAボタンがあることによって、訪問者の目に留まりやすく、潜在顧客が問い合わせを行うハードルを大幅に下げることができます。

また、CTAボタンには具体的で明確なメッセージを含めることが不可欠です。具体的には、行動を促すフレーズを使用し、訪問者に次のステップを明確に示しましょう。

  • 「今すぐ見積もりを依頼」
  • 「技術相談はこちら」

CTAボタンの色やデザインも重要な要素です。周囲のデザインと比べて目立つ色を使用することで、訪問者の注意を引きやすくなります。

さらに、GA4を活用して、問い合わせのトラッキングを行い、どのページやどのボタンが最も効果的かを分析することも大切です。これにより、データに基づいた改善策を継続的に実施することが可能となります。

資料をダウンロードした企業担当者に適切なフォローアップメールを送ることも、BtoB製造業において問い合わせを増やすうえでは重要です。

まず、資料ダウンロード直後に感謝の意を示すメールを送り、担当者が資料を最大限に活用できるようサポートしましょう。このメールには、ダウンロードした資料の価値を伝えたうえで、関連する技術情報や成功事例のリンクを提供することで、担当者の興味をさらに引き出す工夫を施します。

また、数日後にはフォローアップメールを送り、資料に関するフィードバックや質問がないかを確認します。ここでのポイントは、担当者が直面するBtoB製造業特有の課題に対して、自社製品やサービスがどのように役立つかを具体的に伝えることです。さらに、次のステップとして、無料相談や製品デモの申し込みへの誘導を行いましょう。これにより、担当者にとって行動を起こしやすい状況を作り出せれば、問い合わせにつながる可能性を高められます。

BtoB製造業のWebサイトでの問い合わせ数を増やすためには、モバイル対応も効果的です。多くのビジネスユーザーがスマートフォンやタブレットを利用して情報を収集するなかで、モバイルフレンドリーなデザインはUXを向上させ、問い合わせの機会を増やします。具体的には、企業名と名前、連絡先といったようにフォームの入力項目を3つ以内に絞ることで、ユーザーが迅速に必要な情報を入力できるようにしましょう。これにより、離脱率を低下させることが期待できます。

また、レスポンシブデザインを採用し、デバイスごとに最適な表示を提供することも重要です。各デバイスでスムーズにフォームにアクセスできるようにすることで、ユーザーは手間なく問い合わせを行うことができます。

これらの取り組みは、BtoB製造業の特性に合わせたWebサイトの最適化につながり、より多くの問い合わせを促進するための重要なステップとなります。

BtoB製造業のWebサイトで問い合わせを増やすには、訪問者が求める情報を迅速かつ明確に提供することも意識しましょう。そのためには、検索エンジンで使用されているキーワードを意識し、それに合った見出しをコンテンツに追加することが効果的です。

まず、製造業に関連する主要な検索キーワードをリサーチし、それらを基にした見出しを設置することで、訪問者が求める情報に素早くアクセスできるようにします。

  • 製品名
  • サービス名
  • 製造業界特有の課題や解決策

これにより、検索エンジンの結果での順位が向上し、ターゲットに対する訴求力が高まります。

また、見出しはコンテンツ全体の構造を明確にする役割も果たすため、UXの向上にも寄与します。さらに、見出しにキーワードを含めることで、SEO効果が期待でき、結果として問い合わせの増加が見込まれます。見出しは、訪問者の興味を引きつける要素であり、具体的でわかりやすいものにすることが重要です。これらの改善を通じて、Webサイトの検索性とユーザー満足度の向上を図り、問い合わせ数の増加を目指しましょう。

本記事では、GA4を活用したサイト診断を通じて、BtoB製造業のサイトで問い合わせがこない原因を、具体的な改善策とともにお伝えしました。

GA4を活用すると、問い合わせ数の伸び悩みを引き起こしているページやコンテンツを特定し、改善策を講じることが可能になります。GA4のデータから最も深刻な原因を1つ選び、まずは2週間かけて対策を講じるとよいでしょう。改善後は「問い合わせ数」と「コンバージョン率」を比較することも大切です。

しかし、いざ問い合わせ数の改善に取り組んでみると、人的リソースやGA4の知見が不足しており、成果がなかなか得られないケースも考えられます。

自社での実施が難しい、または最短距離で成果を出したい場合には、外注するのも一案です。マーケティング業務を一括代行できるcontennaにご依頼いただければ、これまでに培ったノウハウを活かし、戦略立案からサイト制作、GA4を用いたコンテンツの解析まで対応いたします。また、GA4をはじめとするデータを簡単に分析・管理できるLookerstudio(レポートツール)を活用したサービスもご利用可能
です。ご相談は無料ですので、問い合わせ数を改善したいご担当者様は、ぜひ一度お話をお聞かせください!

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