
製造業のWeb担当者の中には、「Google Analytics 4(GA4)は導入したけれど、数字の見方が難しい」「どこを分析すれば成果につながるのかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そのようなときに役立つのが、Googleが提供する無料の可視化ツール「Looker Studio」です。GA4のデータをわかりやすいグラフや表にまとめることで、アクセス数や問い合わせにつながる動きを“ひと目で”把握できます。
本記事では、BtoB製造業におけるGA4の活用法を、Looker Studioを使った簡単な分析アイデアとともに紹介します。さらに、自社サイトの課題を明らかにできる【無料診断】もご案内しますので、ぜひ最後までご覧ください。
BtoB製造業における、デジタルマーケティングの重要性とは?
BtoB製造業では、デジタルマーケティングがますます重要になっています。これは競争が激しくなり、市場がどんどん変化しているためです。昔は展示会や直接訪問が中心でしたが、今はオンラインで情報を発信することが当たり前になっています。
そして、デジタルマーケティングを使えば、製品やサービスを多くの人に知ってもらうことができます。SEOやコンテンツマーケティング、SNSを活用すれば、ターゲットとするお客様に効率よくアプローチできるでしょう。また、ツールを使ってデータを分析すれば、お客様が何を求めているのかを良く理解でき、製品開発や販売に役立てることができます。
さらには、オンラインでの活動は新しいお客様を獲得するだけでなく、今いるお客様との関係を深めるのにも役立ちます。このように、デジタルマーケティングはBtoB製造業にとって単なる営業方法ではなく、長期的な成長を支える基盤となっているのです。
【BtoB製造業特有】データ分析における3つの課題
データ分析は、デジタルマーケティングにおいて非常に重要ですが、BtoB製造業においては主に3つの課題に直面することが多いでしょう。
- 課題① 時間
- 課題② 専門知識
- 課題③ コスト
ここからは、各課題の詳細を見ていきましょう。
課題① 時間
データを集めて整理し、分析して結果を解釈するには多くの時間がかかります。特に、大量のデータを手作業で扱うのは効率的とは言えず、迅速に決定を下す必要があるときには問題となってしまいがちです。
課題② 専門知識
データ分析には、高度な専門知識が必要です。統計や機械学習のスキルを持つ人は限られており、企業が必要な分析を行うには、専門家を雇うか、社内でスキルを向上させる必要があります。そのため、企業はこの専門知識の不足を補うための方法を考えなければなりません。
課題③ コスト
データ分析を効率よく正確に行うためには、「データの収集や整理、分析に役立つツール」や「大量のデータをすばやく処理するための速いCPUやたくさんのメモリがあるコンピュータ」が必要で、それを運用するには費用がかかります。
また、分析を行う人を採用したり教育するにもお金が必要です。特に中小企業にとって、これらの費用は大きな負担になることがあります。したがって、コストを抑えながら効果的に分析を行う方法を見つけなければいけません。

Looker StudioとGA4では何ができる?
Looker StudioとGA4は、データ分析を簡単にするための便利なツールですが、両者が具体的にどのようなことをできるのでしょうか。
特徴・ポイント |
Looker Studio |
GA4(Google Analytics 4) |
---|---|---|
役割 | データの「見える化・共有」ツール | データの「収集・分析」ツール |
主な目的 | データをグラフやレポートで見やすく表示 | Webサイトやアプリのアクセス・行動を解析 |
データの取得元 | GA4やスプレッドシートなど外部データを使用 | 自分のWebサイトやアプリから直接データ取得 |
使い方のイメージ | ダッシュボードやレポートを作る | ユーザーの行動を追跡・分析する |
分析の柔軟さ | ビジュアルに自由度高く見せられる |
細かいイベントやユーザー行動が分析可能 |
リアルタイム性 | ほぼリアルタイム表示も可能(元データ依存) | 一部リアルタイムデータあり |
共有機能 | URLで簡単にレポート共有可能 | 管理者やユーザーに対して閲覧権限設定 |
連携できるサービス | GA4、BigQuery、Google Ads、CSVなど多数 | Google Ads、Search Consoleなど |
分析できる媒体 | Web・アプリ・広告・スプレッドシートなど | Web・アプリ |
料金 | 無料 | 無料(BigQuery連携など一部は課金あり) |
データの見える化ツール「Looker Studio」
例えば、GoogleスプレッドシートやGoogleアナリティクスの数字がたくさんあっても、表ばかりだと見にくいですよね。Looker Studioを使えば、それらのデータをグラフや表、ダッシュボードにして、誰でも一目で分かる形にできるのです。
【使用例】
- 分かりやすいWebサイトのアクセス解析レポート作成
- 売上データを上司に説明するためのグラフ作成
- チームで見る共通のダッシュボード作成
データの収集・分析ツール「GA4(Google Analytics 4)」
GA4は、Googleが提供する、サイトやアプリのアクセス解析ツールです。「自分のWebサイトやアプリに、どれくらい人が来ているのか?」「どのような行動をしているのか?」などユーザーの行動を追跡したい場合などに役立ちます。
【使用例】
- どこから人が来たのか(SNS?検索?広告?)
- どのページが一番見られているのか
- ユーザーはどれくらい滞在しているのか
- どのデバイスからの閲覧が多いのか
- 商品ページを見た人や、購入した人がどのくらいいるのか
BtoB製造業向け、Looker Studioの無料カスタムテンプレートの紹介
無料カスタムテンプレートとは、Looker Studioで作られた“レポート(グラフや表)のひな形”のことです。自分でイチからレポート作成しなくても、無料テンプレートを使えば、自社のデータを紐づけるだけで簡単に綺麗で見やすいレポートが作れます。
BtoB製造業では、業務の効率化や戦略的な意思決定にデータ分析が重要です。しかし、膨大なデータを管理し、理解しやすくするのは簡単ではありません。そこで役立つのがLooker Studioで、複雑なデータをわかりやすく表示し、データの更新や共有も簡単にできます。

テンプレートで可視化できる数値例
Looker StudioにおいてGA4やGoogle Search Consoleと連携し、BtoBサイトの主要指標を可視化するテンプレートを作る場合、主に下記のような数値を出すことができます。
- 訪問者数、フォーム閲覧数、コンバージョン数
- チャネル別の集客推移
- ランディングページ別のパフォーマンス分析
- サイト内検索キーワードの把握
BtoB製造業に特化した指標とKPIとは
BtoB製造業でマーケティングや営業の成果を上げるには、指標とKPIの設定が欠かせません。
- 指標:パフォーマンスを測るための数値やデータ
- KPI:その指標を基に設定する、達成すべき目標
製造業では、商品が売れるまでに時間がかかることが多く、問い合わせや商談が成果につながる重要な指標になります。つまり、商品を直接売る場ではなく、まずは見込み客に興味を持ってもらうことが大切です。
具体的には、以下の流れを意識した指標設計が効果的です。
- ①見込み客に関心を持ってもらう(Webサイト訪問、資料閲覧など)
- ②問い合わせ(資料請求・見積依頼)につなげる
- ③商談成立を目標とする
なお、具体的な指標やKPIは以下のようなものがあります。
指標例 | 分かること |
---|---|
ページビュー(PV) | 閲覧されているページの人気や注目度 |
セッション数 | どれだけ訪問があるか |
ユーザー数(UU) | 新規orリピーターの傾向 |
直帰率 | 興味を持たれたかどうか |
平均セッション数 | コンテンツの関心度 |
流入チャンネル | どこからサイトに来ているのか |
KPI例 | 分かること |
---|---|
お問い合わせ件数 | 営業の入口 |
資料ダウンロード数 | 購買意欲の高い見込み顧客(リード) |
見積もり依頼数 | 具体的な商談機会 |
リード獲得数 | 見込み顧客の獲得数 |
CVR(コンバージョン率) | 効果的なページかどうか |
成約率 | ROIを測れる |
これらはLooker Studioの無料カスタムテンプレートで視覚化できるので、有効活用して効果的な戦略を立てていきましょう。

【株式会社コンテナのサービス紹介】1カ月3社限定の無料診断
LookerStuidoを使用し、貴社の課題を無料で診断いたします。成果のでない現状には必ずどこかに問題があるはずです。(お問い合わせフォームの到達率や、フォーム離脱率など)
株式会社コンテナでは上級ウェブ解析士の資格を持つ人材が複数在籍しているほか、Web業界において約15年の制作実績を持ち、「弊社独自の分析」を使いコンテンツマーケティングを実施しているため多くの知識から診断を行うことができます。
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Looker StudioとGA4を活用したデータ分析から期待される効果
これまで、Looker StudioとGA4の活用がどう役立つかを解説してきました。では、これらのツールを使った分析をすることで、ビジネスにどのような効果が期待できるのでしょうか。主には以下2点です。
② マーケティングROI(費用対効果)の向上
① データに基づいた意思決定の実現
まず、データを直感的に理解できるように可視化することで、素早く意思決定を下せるようになります。
Looker StudioとGA4の活用方法
- Looker Studio:GA4で得たデータを視覚的に分かりやすくダッシュボードにまとめて、関係者が一目で状況を把握できるようにします。これにより、データに基づいた意思決定を素早く行うことができます。
- GA4:ユーザーのサイト訪問履歴や行動、コンバージョン(CV)データをリアルタイムで分析。どの製品ページが最も人気があるのか、ユーザーがどのルートでサイトに訪れ、どのタイミングで離脱したのか、細かなデータを追跡します。
Looker StudioはGA4のデータを使い、重要な情報を分かりやすく表示してくれるため、市場の変化に素早く対応したり、ビジネスの方向性を適切に判断できるようになります。リアルタイムでデータ分析ができるため、常に最新の情報をもとに最適な決定を行うことができ、リスクを減らすことも可能です。また、ユーザーの行動パターンに基づき、どの施策が効果的かを評価して改善を行うことができるでしょう。
② マーケティングROI(費用対効果)の向上
次に、データ分析によってマーケティングの効果を高めることができます。
Looker StudioとGA4の活用方法
- Looker Studio:広告費用やマーケティング活動のデータをGA4から取り込み、キャンペーンごとのROIをダッシュボードで簡単に確認できます。例えば、広告費用と収益を比較したり、マーケティング活動別の成果をグラフで可視化などが可能です。
- GA4:マーケティングキャンペーン(例えば、Google広告やSNS広告)のパフォーマンスを細かくトラッキングします。どの広告が最も高いコンバージョン率を持っているのか、キャンペーンごとの成果を確認することが可能です。
どのマーケティングチャネルが効果的かをデータから把握し、予算を効率的に配分できるため、パフォーマンスが低いキャンペーンや広告は調整・停止などし、無駄なコストを削減できます。また、どの戦略が効果的かをデータで証明し、次回のキャンペーンでさらに成果を上げるための指針を得ることもできるというわけです。

BtoB製造業のご担当者さま、Looker StudioとGA4を活用したデータ分析には無料診断をご活用ください!
本記事では、Looker StudioとGA4を使ったデータ分析の重要性を分かりやすく説明しました。これらを活用することで、データに基づく洞察を得ることができ、業務の効率化や市場ニーズへの迅速な対応が可能になります。しかし、これらのツールを最大限に活用するには、適切な設定と運用が重要です。

コンテンツ制作担当/ライター。文章作成と企画を中心に、SEOを意識した記事制作からコンテンツ戦略の立案・運用まで幅広く担当しています。ユーザー視点での読みやすさを重視し、検索上位表示や改善施策の経験を活かして、成果につながるコンテンツ作りを実践。SEO分析や改善、マーケティング施策への活用まで一貫してサポートさせていただきます。|薬事法管理者